はじめに
魔法陣テクスチャを作ってみました。
Houdini, Illustrator, Photoshopを使っているので、紹介したいと思います。
使用ツール
- AmazioGraph (魔法陣の下書き作成)
- Houdini (基本となるパスをプロシージャルに作成)
- Illustrator (パスを整える)
- Photoshop (模様を書き加える)
1. 下書き
AmazioGraphというiPadのアプリを使って、魔法陣を描いてみました。
Amaziographを使うとマンダラ模様などを簡単に書くことができて楽しいです。
今回、Amaziographを使って以下のような魔法陣を描いてみました。
この下書きを元にして魔法陣テクスチャを制作していきます。
2. Houdiniを利用したパスの作成
魔法陣は繰り返しや対称な形状が見られるため、プロシージャルな手法で作るのに向いているように見えます。
そこで、魔法陣のベースとなるパスをHoudiniでプロシージャルに作成することにしました。
今回は以下のようなパスをHoudiniで作成してみました。
ネットワーク全体
魔法陣は以下のようなネットワークで作成しています。
曲線について
上記のカーブはちょっと変わった方法で作っているので紹介したいと思います。
曲線のネットワーク
曲線は以下のようなネットワークで作成しています。
曲線の作り方
Resampleノードで、ラインを細かく分割します。
VEXで直線をカーブ状に変形します。
下に凸な放物線の方程式 y = (a * (x - 0.5))^b を使っています。
float t_scale = chf("t_scale"); float x_scale = chf("x_scale"); float exponent = chf("exponent"); float t = (float)@ptnum / (@numpt - 1); // ポイント番号を 0 ~ 1の範囲に収める float x = pow(abs(t - 0.5) * t_scale, exponent); // 放物線の方程式 @P.x += x * x_scale; // ポイントを動かす
今回の放物線は以下のようなカーブを描きます。(下に凸な放物線)
Copy and Transformノードでカーブを回転させながらコピーし、曲線の完成です。
dxfファイル書き出し
ROP Geometryノードでdxfファイルを出力します。
dxfファイルはIllustratorで読むことができ、Houdini上で設定したグループはそのままレイヤー分けされたまま取り込まれるので便利です。
3. Illustratorで清書
Houdiniで出力したdxfファイルをイラレで開きます。
Houdini上で設定したグループはそのままレイヤーとして設定されています。
イラレで調整を加えます。
使用したフォント : GL-Runen Regular, Ultima Runes
4 Photoshopで模様を加える
Photoshopの対称ペイント機能を使って模様を書き加えていきます。
ウィンドウ上部にある、蝶のようなアイコンをクリックします。
メニューが表示されるので、マンダラを選択します。
セグメント数を8に設定し、OKを押します。
ガイドが魔法陣の中心に重なっていることを確認し、Enterキーでガイドを確定します。
設定したガイドを軸として対象に線をペイントすることができるようになりました。
以下のような模様を書き加えて完成です。
参考